Search
Library
Home / 恋愛 / 偽りの結婚生活~私と彼の6年間の軌跡 偽装結婚の男性は私の初恋の人でした / 3-20 DV男、遠藤との対決 4

3-20 DV男、遠藤との対決 4

2025-06-23 16:38:38

「お前は最低な男だ……。おとなしそうな女ばかりひっかけて、恐怖と暴力で支配して金を巻き上げて。しかも複数人とな。これは立派な犯罪だ。恐喝だぞ? 今すぐ彼女たちと別れて金を返せ。さもないとこれを警察に渡すぞ?」

航はレコーダーを手に持ち、淡々と言った。

「フン……いつまで強がっていられるかな……?」

突然遠藤が不敵に笑った。

「何だよ?」

航は首を傾げた。

「この俺が何の準備もせずに、ノコノコお前の前に現れたと思ってんのか?」

「どういう……意味だよ……」

すると茂みからガサガサと音が聞こえ、そこから2人のガラの悪そうな若い男が出てきた。

「あ……」

美由紀がそれを見て息を飲んだ。

(そ、そんな……仲間がいたなんて……航君……!)

美由紀は前に立つ航を身体を震わせながら見つめた。

「へへへ……。どうだ? 驚いたか?」

遠藤は勝ち誇ったように笑う。ほかの2名の男たちも下卑た笑いをした。それを黙って見ていた航は溜息をつく。

「ほんっとに馬鹿だな……てめえらは……」

「「「何だと!?」」」

3人が同時に声を上げる。

「準備不足なのはお前らの方だ……。おい、みんな」

航が背後の茂みに声をかけた。すると、茂みや木の陰から10人前後の男たちが現れ、ゆっくりと進み出てきたのだ。全員屈強そうな身体の若い男たちばかりであった。中には指をポキポキ鳴らしている男もいる。

そして航を中心に左右に並んだ。

「ヒイ!」

遠藤と2人の男の顔に恐怖が宿る。

「俺がてめえのような卑怯な男相手に……1人で来ると思ってるんだ?」

冷めた目で遠藤を見る航。そして一歩近づく男たち。

「ヒイイッ!! わ、悪かった! わ、別れる! 別れます!」

腰が抜けたのか、地面にドサリと座り込んだ遠藤が震えながら航に頭を下げる。

「そうか? 別れるんだな? 今の言葉も録音させてもらったからな。金も返せよ?」

航はボイスレコーダーを見せた。

「あ、ああ……か、金も……必ず返すから……!」

「よし、なら仲間を連れてさっさとここから立ち去れ!!」

航が怒鳴ると遠藤たちは逃げるように公園を走り去っていった。

「ふう…」

3人が見えなくなると、航は溜息をついて男たちに声をかけた。

「皆さん。ご苦労様でした。それじゃ全員にバイト代払うんで並んでください」

「「「「え……?」」」」

美由紀たちは間の抜けた声を出した。しかし、それをよそに
Continue to read this book for free
Scan code to download App
Locked Chapter
Explore and read good novels for free
Free access to a vast number of good novels on GoodNovel app. Download the books you like and read anywhere & anytime.
Read books for free on the app
SCAN CODE TO READ ON APP